社長メッセージ

株式会社ヤマダ電機との提携について

 昨年8月12日に株式会社ヤマダ電機との提携を公表しました。TOBの成立、決済を経て、株式会社ヤマダ電機が当社の筆頭株主となった後、11月8日には業務提携契約を締結し、極めて密に連絡を取り合いながら打合せを進めるなど、良好な協力関係を築けております。
 私の考えや戦略については、IR決算説明会、メディアからの取材等で、一部お話ししてきましたが、提携交渉当時考えていたことや今感じていることを発信したいと思います。

 前大株主であったユニファイド・パートナーズ株式会社(野村ホールディングス株式会社の子会社)が当社株式の売却先を模索している状況の中、当社として、その後の大株主はどのような企業が望ましいかを考えていました。
 まず、ファンド系の会社は、長期的に企業価値を向上させるより、短期的に利益を追求する印象が強くあったため、中長期的企業価値向上の視点で協力が得にくい可能性があると感じ、望ましくないと考えていました。
 次に、同業他社が大株主となった場合、事業の重複からプラスアルファの効果を得にくく、通常はリストラを含めた効率化からのスタートになるため、社員を含め、多くの犠牲が前提となる可能性が高く、できるだけ避けたいと考えていました。
 それでは、どういう企業が大株主になれば当社にとって理想か、それは前を向いて積極策を展開でき、さらに協力し合うことで業績を回復できる企業、双方の企業価値向上に寄与できる連携が必須と考えました。所謂シナジーを発揮できる企業をイメージすると、漠然とではありますが異業種で実力の確かな企業と考えるに至りました。
 最終的に決定するのは当社主導ではできないことですが、私は社員を守り、当社を発展させる責任がありますので、できる限り努力しようと思いました。自分の考えを野村ホールディングス株式会社へ伝え、大株主になる企業は、できる限り当社にメリットのある会社にしていただきたいとお願いしました。その時は、決定権は当社(野村ホールディングス株式会社)にあるが、お考え、お気持ちは理解したので意向に沿うよう努力しますと言っていただきました。
 その後しばらくして、株式会社ヤマダ電機が候補先にあがっていることを聞きました。検討の初期段階で山田会長と面談させていただきましたが、シナジーを発揮できる共通点が多いと感じることができました。エス・バイ・エル株式会社の上場の継続、それぞれが責任を持ち、互いに自主性を重んじ、尊重しながら、双方の利益になることを追求できると感じました。経営者としての考え、想いの一致、事業内容は違っても、経営の軸が共有でき、その軸に沿って事業を推進できれば、シナジーは必ず発揮できると思いました。
 この時点で、考えていた理想の企業に近いと思いましたが、一方で冷静に検討しなければならないとも思いました。その後、多面的に検討しましたが様々なプラス面の可能性が見えてきたことから、やがてベストの企業であると確信を持てるようになり、当社としても是非実現したいと思うようになりました。野村ホールディングス株式会社に対しては、当初から極めて協力的であり、私の思いを最大限に尊重していただいたと大変感謝しています。

 さて、本件スキームを発表後、新聞紙上等には買収という文字がいくつも出ました。50%を超える株式を保有、株式会社ヤマダ電機は当社の親会社となる構図から、そのような表現となるのは理解できます。しかし、それだけを見て、当社の改革が失敗した結果、止むに止まれず追い込まれた道に進んだと感じられる方がおられる可能性も同時に考え、その点においては残念に感じました。上記経緯にも記載しているとおり、今回の提携は、極めて友好的であり、かつ当社サイドもV字回復し、お客様、社員、ステークホルダーの皆様の期待に答える為に希望したものであることを改めて強調しておきたいと思います。
 現在、シナジーを発揮するために、全社をあげて取り組んでいるところですが、効果が出始めてきました。当社の信用力は株式会社ヤマダ電機により格段に増しました。そのことによる金融コストの低減は早期に実現できた効果の1つです。その他に、チラシによる共同販促、株式会社ヤマダ電機の調達能力によって、当社が家電をご提案する際は、メーカーにとらわれず、お客様のご希望の商品が価格競争力をもってご提案できるなど、各種インフラを利用させていただくことで今後多くの効果が期待できます。更に、社員、協力工事店様、代理店様など、当社に係わる皆様が元気になってきており、今までになかった活力を感じています。  
 最後に、シナジーの実現に向け、山田会長をはじめ、株式会社ヤマダ電機の役員及び社員の皆様には、毎週のように打合せを実施させていただいております。内容に関しても、極めて熱心にご協力をいただいており、大変感謝しております。今後、想定を上回る成果を出すことで、今進んでいるこの道が本当に最善の道であったと証明できるように、乾坤一擲の決意で邁進していきたいと思います。これからのエス・バイ・エルにご期待ください。

平成24年2月7日
エス・バイ・エル株式会社
社長 荒川 俊治





代表取締役社長 荒川 俊治

「原点回帰」小堀住研のよき時代へ、創立60周年に向けて老舗メーカーとしてのブランド強化、現場力の強化を図り、成長・発展への基礎力を充実させます。


エス・バイ・エルは、住宅メーカーとしての原点に帰り、現場を大事にし、お客様に全力で尽くし、「強く」「美しい」住まいを“研築”していきたいと考えております。その基盤を再認識して、社員のベクトルを揃えることにより、各種改革の成果が現れ、受注の拡大、適正利益の確保が実現し、企業として良いサイクルに入ることができると思います。
エス・バイ・エルは「原点回帰」をキーワードに、確固たる経営基盤の整備、企業価値の向上に邁進して参ります。

環境適応、お客様ニーズの徹底追求により、お客様に感動を!エス・バイ・エルの社員は人格的に優れていると言われるようにしたい!

私はエス・バイ・エルを、お客様に夢を与えられる、社員にも夢を与えられる会社にしたいと思っています。私達は、お客様の期待値を超える住まいをご提案し、お住まい頂き、ご満足して頂くことを追求します。社員は、お客様と喜びを分かち合うことで成長します。「お客様に尽くし、感動して頂くことによって、社員自身も仕事にやり甲斐を感じることができ、人として成長することができる」、「お客様の存在があってこそエス・バイ・エルが存在するということを一時たりとも頭から離さない」、これが企業の成長・発展に重要であると思っています。更に、企業が継続的に発展する為には、関係するステークホルダーの皆様に感謝する気持ちが大切と考えています。
「社員同士、協力工事店、納品納入業者、株主の皆様に感謝する気持ちを強く持てる会社にしたい」、「エス・バイ・エルの社員は人格的に優れていると言われるようにしたい」、これが私の想いです。

そのような会社にする為に何が必要かといいますと、創業60年目を迎える老舗メーカーとしての魅力を復活させ、それを対外的にアピールし、社内的にも老舗としての誇りを取り戻すことだと思っています。そういう意味で「原点回帰」を掲げて方針を立案し、取り組んでいます。
エス・バイ・エルは、小堀住研時代から技術力・設計力・デザイン力に定評があり、強みであると自負しております。これを再認識し、社員全員がベクトルを合わせることで、成長の軌道に乗ることができると考えています。業績向上の為に、今までの私の経験を最大限活用し、あらゆる施策を実行していきますが、トップダウンだけでなく、全社員が意見を出し合い、自らのこととして積極的に関与し、本気で課題をクリアしていく気持ちになることが大切です。愛情を持って指導することによって、社員全員が力を合わせることのできる環境を作りたいと思っています。
私は社長就任後、まず社員と胸襟を開いて対話することを実行しました。「徹底して話を聞く」そして「本質的な問題点・課題を把握する」ことが最重要であるとの考えからです。これは支店や本社スタッフに限らず、全ての部署で行いました。その中で様々な課題が見えてきました。各社員の行動が必ずしも「全体最適」になっていないこともわかってきました。縦割り的な発想を排除し、全社的な目線で判断することを部長や支店長に求め、指導し、私自らも、課題に優先順位をつけ、あらゆる改善に取り組んでいます。例えば、本部機能の一部を支店へ移管、現場への権限委譲、支店規模の見直し、評価制度の改定、支店長会・部長会の新設、所長研修の実施、自ら先頭に立って新商品開発へ取り組む等、改善施策を着実に実行してきました。また、営業研修については私が講師となって実践的な内容で実施しました。全ては全社一丸となって業績向上に取り組む為です。その結果、徐々にですが社員から明るさや活力を感じられるようになってきました。
今後も、積極的に課題を発掘し、解決・改善していくことを繰り返し確実に実行することにより、受身、指示待ちの姿勢から自立した組織、社員自ら考えて行動する体質に変革していきたいと思っています。
企業は人で構成され、人は心で動きます。社員の幸せこそ経営の基盤と考え、社員の心を大事にし、社員が人格的に成長できる環境を作ります。そうすれば業績は必ず上がってくると思っています。テクニックや小手先の手段で計画を達成するのではなく、本質的に企業がレベルアップすることで発展できるようにあらゆる施策を考え、実行していきたいと思います。

エス・バイ・エルは、今期創業60年目の節目を迎えます。S×L(エス・バイ・エル)ブランドの浸透を図ると同時に、日本で唯一、60年間にわたって戸建注文住宅を手掛けてきた最も歴史の長い住宅メーカーとして、その「実績」と「蓄積された技術」を社外へ訴求し、社員に対しても、エス・バイ・エルの住まいづくりの思想の原点を再認識し、誇りと喜びを持って働けるように改革したいと思いますので、皆様、今後のエス・バイ・エルにご期待下さい。

エス・バイ・エル株式会社
社長 荒川 俊治